SEX切断
君は僕を衰弱させる
君は僕を衰弱させる
我がもの顔 なし崩しに崩壊する
あなたもそう ないものねだりの厚顔無恥
SEX切断
したほうがいい
あれは僕を汚し続ける
あれは僕を汚し続ける
「幻想」と呼んでも 何一つ片づかない
「混沌」とやらに 逃げ込んでも 何も変わらない
SEX切断
したほうがいい
君は僕を衰弱させる
君は僕を衰弱させる
崇拝するよ 君の無知の純潔
いかがわしく 最高にグロテスクな
(SEX切断 1990 MORRIE)
これは、このサイトの別のコーナーの主人公であらせられるMORRIEが、草間彌生の書いた小説にインスパイアされて書いた曲「SEX切断」の歌詞です。のっけから、すごいタイトルだわ。
草間彌生については、知っている人は良く知っているだろうけど、普段から現代美術を見ている人以外は、知らないのではないかと思って、彼女の解説など少し。
草間彌生は、1957年に渡米し、その後は世界各地で作品を発表している女性アーティスト。
網目や水玉など、ひとつのモチーフが無限に増殖するようなイメージの、絵画や立体作品を作っていて、世界的な評価を得ている人です。60年代のNYで開花した人なので、ちょうどオノ・ヨーコなんかの少し先輩と言えるでしょうか。
同じ物が執拗なほど沢山集まっている・・・というのが作品の特徴で、それが一種強迫観念のようなインパクトを持ちます。(草間彌生さんとは面識がないので、写真掲載の許諾を得ることができず、言葉でしか説明できないのが残念です。MOMA Contemporary のサイトを見てみて下さい。)
初めは水玉などであったモチーフは、さらにより象徴的なものになって行き、鏡とかマカロニとかが無数に集積されていきます。
そして、一番有名なのが、いわゆる「男根ないしはコッペパン」状のオブジェがぎっしりと生えるように集まっている作品です。
ソファなどの家具とか、ボートなどから、この形のオブジェが、バナナの房よりキュウキュウに生えているのです。色彩は黄色とか銀色とか、とてもポップでかわいい感じもあり、余計アンバランスな気分になります。
この作品群は有名だしインパクトが強いので、「SEX切断」という言葉を聞いてどうしても作品をイメージしてしまいました。
草間彌生自身が、男性恐怖症を克服するために作った作品だとも言われています。
彼女の小説も、美術作品と同じコンセプトで書かれているのかどうか、読んでいないので解りません。タイトルは強烈でカラッとしたものが多いです。
MORRIEはその小説を読んで何を考えたのかな???
ともかく、草間彌生作品を見てみようかなと思う方は、私の知っているところでは、東京木場の東京都現代美術館、品川の原美術館などに収蔵されていると思います。
地方の美術館も、収蔵しているところは多いんじゃないでしょうか。
MOMA Contemporary (福岡市中央区大名1-1-3-2F)では、草間彌生作品を中心としたサイトを作っています。写真もいっぱいあります。http://www2.gol.com/users/moma/です
MORRIEが誰だか知りたい人はこちら