●DEAD END時代のアルバム

【ZERO】
1989年9月発売 
1995年5月再発 BMGジャパン
ロンドンにてレコーディング、
ツエッペリンのJ・P・ジョーンズプロデュースという話も
あったらしいが、
再び岡野ハジメ氏がプロデュースしている。
Vo:MORRIE, G:YOU, B:COOL JOE Ds:MINATO

曲目:I WANT YOUR LOVE, SLEEP IN THE SKY, BABY BLUE,
SO SWEET SO LONELY,CRASH49, TRICKSTER, HYPER DESIRE,
PROMISED LAND, I SPY, I'M IN A COMA,SERAFINE

【ZERO】1989年9月発売 1995年5月再発

前作「shambara」では、YOUの曲がほとんどだったが、このメジャー3rdアルバムでは、MORRIEの作曲も多い。しかし、ライブアルバムを除くと、残念ながらこれが早くもDEAD END最後のアルバムということになってしまう。

DEAD ENDと言えば、シンプルで分かり易いというイメージの曲は少なかったが、そういう意味では、ストレートな曲もあり凹凸が出来、さらにサウンド的にもバラエティ豊かになり、聴き手としては聴き易くなったと感じた。湊氏の切れ味すっきり爽やかな(?)ドラミングが非常に好きなので、特にこの「ZERO」では、いつも小気味の良いフィル、シャリシャリとしたハイハット、シンバルに耳を奪われてしまう。
詞については、過去のDEAD ENDとMORRIEのソロとの丁度、中間的なイメージになっており、MORRIE曰く、「一番中途半端」とのことだが、まさに「世紀のリアリスト」誕生の通過点にあったのではないだろうか。
この89年当時は、突然「I want your love」「I wanna be your lover」と歌い始めたことにも戸惑い、反戦の平和を歌っているかと言えば、そうでもなく、MORRIEの言わんとしていることが一体なんなのか、全く理解できていなかった。しかし、今聴いて見ると、「CRASH 49」などの現実を悲観も楽観もしない、ただありのままに語るだけという視点がとても心地良い。
余談になりますが、「I'M IN COMA」は夢、バーチャルと現実が入り乱れた世界で現実を探すという、映画でもいくつかあったものですが、当時から個人的に趣味です。この曲のギターは、何度もリピートして聴くほど好き。 
裕子

shambara】
1988年5月発売 1991年12月再発 ビクター
もとピンクの岡野ハジメ氏がプロデュースし、
アレンジに広がりが出たメジャーアルバム2枚目。
Vo:MORRIE, G:YOU, B:COOL JOE, Ds:MINATO

曲目:EMBRYO BURNING, JUNK, NIGHT SONG, SERPENT SILVER,
PSYCHOMANIA, LUNA MADNESS, BLIND BOY PROJECT,
BLOOD MUSIC, HEAVEN, I CAN HEAR THE RAIN

【shambara】1988年5月発売 1991年12月再発

よく使われる言葉ですが「古さを感じさせない」ですね。

10年も前に創られた曲だとは思えません。
それは多分にオリジナリティーのせいでしょう。
「どっかで聞いた」でもなければ「その時はやってたメロディー」でもないから。
でも郷愁さえ感じさせないのはなぜでしょうね。

MORRIEにおいては「魔界の貴公子」から「負のカリスマ」への移行期。
危うげさがたまりませんね。(もの憂げなシャウトを聴きたければこのアルバムがおススメ)
MORRIEだけでなくDEAD ENDとしても「GHOST OF ROMANCE」と「ZERO」の中間のスタイルと言う位置づけをされていますが、決して中途半端とかそういうのではなくこれはこれで一つの完成したスタイルです。もちろん完成度も高いです。
DEAD END=ヘビィというイメージを持っている人の入門CDによいかも。
「ZERO」から入って「GHOST OF ROMANCE 」にいくよりは、ギャップがなくてよいのではというところで・・・。
全ての曲に言えてしまうことですが「かっこいいです」涙出るほど・・・。 

【GHOST OF ROMANCE】
1987年9月発売 1991年11月再発 ビクター
メジャーアルバム1枚目、
自己プロデュース。海外でも発売された。
Vo:MORRIE, G:YOU, B:COOL JOE, Ds:MINATO

曲目:DANCE MACABRE, THE DAMNED THING, PHANTOM NATION,
THE GODSEND, DECOY,THE RED MOON CALLS INSANITY,
DEAD MAN'S ROCK, SKELETON CIRCUS, SONG OF LUNATIC

【GHOST OF ROMANCE】1987年9月発売 1991年11月再発

良いハードロックやメタルは、「潔さ」や「爽快感」がなければならない、と、私は勝手に思っているのですが、この、GHOST OF ROMANCEは、そんないさぎ良い勢いいっぱいの、超お勧めハードロックアルバムです。

もちろん、音は分厚く完成度も高い。気持ちよい聴き心地には、シャキシャキ、カリッとした、MINATOのドラムも大いに貢献しているでしょう。また、コピーしたり、くちずさんだりしたい「かっこ良さ」があるのには、MORRIEの歌メロのせいが大きいのでは? 独逸浪漫の香り漂うYOUちゃんの曲の合間にある、キャッチーなノリをもった曲は、気が付くとMORRIE作曲のもので、興味深い思いがしました。
ロック年寄りの私が聴くと、洋楽の色々な要素が散りばめられているようにも聴こえますが、それらが、独特にブレンドされ、見事にDEAD END味が出ています。特にJOEさん作曲のDECOYは、DEAD ENDの奥行きを感じさせる名曲だと思います。
この頃のMORRIEの歌詞は、怪奇暗黒WORDを、速球を投げるように連ねたものが多いのですが、そのある種いいかげんな勢いと即興性が、気持ち良かったりします。
余談ですが、始めてYOUがMORRIEに会った時、MORRIEは彼の前でマイケル・シェンカーの完全コピーを弾いて見せたとか、きゃは。 
麻里

【DEAD LINE】
1996年6月発売
ナイトギャラリー
インディーズ史上の、最多売り上げ枚数を更新した作品。
また、DEAD ENDの暗く過激なイメージも話題となった。
Vo:MORRIE, G:YOU&香川, B:COOL JOE Ds:TANO

曲目:SPIDER IN THE BRAIN, FRENZY, BACK IN THE SHADOWS, THE AWAKENING,SACRIFICE OF THE VISION, DIFINITIVE URGE,
PERFUME OF VIORENCE, BEYOND THE REINCARNATION

【DEAD LINE】1996年6月発売

DEAD ENDの魅力を語るには、このインディーズ時代の作品はどうしても外せない。
リアルタイムではなくメジャーデビュー後に手にした訳だが、これを初めて聴いた時は、関西インディーズシーンにハマり、DEAD END始点でもあるバーボンハウスに足を運んでいたということもあり、「どうしてこの時に知らなかったんだ!」と、それは悔しい思いをしたものだった。たぶん、世の中にはそんな思いをした人がかなり居たはず。

レコーディングは、VO. MORRIE、B. CRAZY COOL JOE G.香川孝博とYOU、 Dr.TANOというメンバーで、音はなんだか凄い勢いのあるヘヴィメタル。(メタルはやっぱり関西やね、と思った。関東の方ごめんなさい。)詞は、インディーズらしく「過激」の一言に尽きる。この当時、去年のような社会を震え上がらせるような衝撃的な殺人事件が起こっていれば、こじつけでメディアの攻撃の的になっていただろうことは想像に難くない。しかし、その中にも哀愁漂うメロディあり、ギターの美しいソロがあり、型破りな派手なベースありで、音的にもかなり楽しめる内容になっている。  裕子

【DEAD END】
1990年7月発売
 1995年再発(LIVE ACT-1 LIVEACT-2)
BMGジャパン
1990年1月20日、解散直前のDEAD ENDの緊張感高いライブアルバム。
場所は中野サンプラザ。
2部構成のステージは、
再発時には2枚の別のCDとして別々に発売された。



2枚になった再発盤

【DEAD END】1990年7月発売 (2枚組として)
1995年再発(LIVE ACT-1 LIVE ACT-2 2枚別アルバムとして)

ライブで前ノリになったMINATOのシャキっとしたドラム、それに絡むCOOL JOEのベース、疾走して行くバンドの一体感、それを聴いているだけですごく気持ちよく、DEAD ENDが一流のライブバンドだったことが実感できます。
そして、YOUちゃんのソロも、随所にぽ〜っとしてしまうようなインプロ展開を聴かせてくれ、MORRIE様と言えば、一層哀愁ただよう色っぽいお声です。

ZEROからの選曲の1部と、それ以前の2枚のアルバムを中心に選曲された2部、思ったよりイメージが近いのは、DEAD ENDが、哀調旋律のプログレ味ハードロックバンドとして、とっても完成されていたからでしょう。
それがMORRIEには物足りなかったのかも知れない、でも、彼のメランコリックな歌は、見事にそのDEAD ENDにはまっているのです。

ライブ盤なのに、有無を言わせないテンションがあるのは、DEAD ENDならではの特徴 プラス この日のライブならではのメンバーの覚悟のせいなのでは?
特に2部後半は、ひたすらじーっと聴き入ってしまいました。
自分が体験できなかった「この時」に思いをはせてしまいます。
代表曲ばかりなので、入門用にもお勧めです。 
麻里

はるき様の掲示板への書き込みより
中野サンプラザ、私も行きました。MINATOがこのLIVEをもって脱退し、DEAD ENDも解散するのではないか、という噂を聞いていたのですがLIVEはいつもどおり淡々と(語弊がありますね、これは。)すすめられました。2部構成という非常事態(?)で「解散」を確信し、後半は涙涙でした」はるき

【ALL IN ONE】
1997年発売 BMGジャパン

【ALL IN ONE】

何がすごいって「DEAD LINE」からも曲を持ってきててしかも「WORST SONG」まで入ってること・・・。MORRIEきっと草葉の陰で泣いてるよ。
よく出したなBMGというところですが選曲があんまり好きではありません。「DECOY」入ってないし・・・。BESTということですが、それならLIVE CD(ロープライス化した時に2枚に分かれちゃったけど)の方がおススメ。
でも今レコード屋の店頭で買うとしたら、このアルバムくらいしか手に入らないのでは・・・?全部のアルバムから抜いてきてしかもアルバム順に配曲してるから、DEAD ENDの流れを知るのにはもってこいかも。でも不親切にもそのアルバム名の記載はされていません。
よって以下につけておきましょう。
1〜4曲目まで「DEAD LINE」
5〜7曲目まで「GHOST OF ROMANCE」
8〜10曲目まで「shmbara」
11曲目  シングル
12〜14曲目まで「ZERO」
15曲目  シングル

「ALL IN ONE」を入門にする方のために。(それ以外の方には意味がないですね)  

このページの写真は、BMGジャパン様に掲載許可をいただいています